007 ムーンレイカー 特別編
007 ムーンレイカー 特別編ジョン・グレン
おすすめ度 ★★★★☆
アメリカからイギリスへ空輸途中のスペースシャトル「ムーンレイカー」が何者かにハイジャックされた。背後に潜む大富豪ドラックス(ミシェル・ロンズデール)を追うジェームズ・ボンド(ロジャー・ムーア)は、カリフォルニアからベニス、リオ、アマゾン、そしてついには宇宙にまで飛び出していく。
仕掛けという意味ではシリーズ最高の第11作。そのSFテイストにファンの間では賛否が分かれたが、作品そのものの娯楽完成度は高い。前作で評判となった悪役ジョーズ(リチャード・キール)が再登場。シリーズ一知的に映えるボンド・ガール、ホリー(ロイス・チャイルド)との無重力ラブシーンもお楽しみ。監督はシリーズ3本目でこれが最後の登板となったルイス・ギルバート。主題歌は、これまた3度目の熱唱となったシャーリー・バッシーで、オープニングはムーディに、エンディングは当節流行りのディスコ・ヴァージョンでの披露となった。(的田也寸志)
★★★☆☆ 2006-01-10 ボンドが宇宙へ飛び立つワルノリ超大作
今まで宇宙が犯罪の舞台になるストーリーはあっても、ボンド自身が宇宙へ行くようなことはなかった、そうしたら007は完全にSF映画になってしまうから。しかしそのラインを超えてしまったのがこの第11作だ。宇宙に自分の理想郷を作ろうとする誇大妄想狂が、人類を抹殺しようというとするストーリーは、完全に前作をなぞっているし、コメディリリーフと化したジョーズの設定など、前作から引継ぎ発展させたというよりも、完全にワルノリの域に達してしまっている部分が多い。当時は007史上最高の収益を上げた作品であったが、ボンドカーもどきのゴンドラが喜劇調に登場するようなこの作品を、シリーズの上位に置くのは誰もが躊躇うのではないか。いつになく画面に企業看板が登場し、エンドクレジットにも企業名が氾濫し、金策の後が垣間見えて虚しいものを感じる。それでも、冒頭のパラシュートなしのダイビングシーンは傑出している。後にシュワルツエネッガーがマネしていたが、SFX映像ではないライブアクションであるところが、007の映像精神を残していたことに救いを感じる。
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