007 / ダイ・アナザー・デイ アルティメット・エディション


007 / ダイ・アナザー・デイ アルティメット・エディション
リー・タマホリ
おすすめ度 ★★★☆☆


シリーズの記念すべき20作目『007 / ダイ・アナザー・デイ』は、独裁君主が支配する朝鮮半島の国でボンドが拷問される状況で始まり、当事国(と思わしき国)から抗議を受けたほど、タイムリーでリアルな設定。捕虜となり朝鮮半島の情勢を悪化させてしまったボンドが、その汚名を返上すべく、背後にうごめく巨悪の実態を暴くストーリーだ。
夜の海に突如としてサーファーが姿を現すオープニングから、氷の宮殿でのカーチェイスまで、アクションのスリルとスケールは期待どおり。『ワンス・ウォリアーズ』のリー・タマホリ監督は、アクション演出に凝ったテクニックを使わず、迫力やスピードを強調した姿勢に好感が持てる。
オスカー女優ハル・ベリーが演じるボンド・ガール、ジンクスの登場シーンや、エージェント「Q」の研究室など、随所に散りばめられた過去作へのオマージュに、20作目の節目が感じられる。ただ、透明になるアストン・マーチンのような“もろ”VFXは、秘密兵器のアナログ的温もりが好きなシリーズ・ファンにとって、評価が分かれるだろう。(斉藤博昭)

★★★★★ 2006-01-11 なにもかもやりつくした感のある第20作記念作品
ついに40周年を迎えたシリーズ第20作目は、アニバーサリー・シーンがちりばめられた記念大作だ。ヒロインのビキニ、ユニオンジャックのパラシュート、脱出シート付きアストン、その他往年の秘密兵器のオンパレード。しかし一番やってくれたよと思ったのは、昔やっていた葡萄のつまみ食いだ。宿敵が北朝鮮というのは結構えぐい設定だが、実際の悪人は北朝鮮の「悪い人」であって「いい人」もちゃんと出てくるので将軍さまが激怒するのも大人気ない。アクションの内容はどれも悪くはないが、SFXを使ったシーンが増えてきたのが気になる。同じサーフィンでも、冒頭の実写シーンは見ごたえがあるが、中盤のCGシーンは作り物めいて白ける。「消える車」というのも許容範囲すれすれだ。特製ホバークラフトのチェイスで、相変わらずプレタイトルのアクションに力が入っており、少々頭でっかちな印象もある。アカデミー女優のベリーも悪くはないが、見るからに強そうで、ある意味面白みはない。14ヶ月拷問を受け続けたわりにはボンドの肉付きがよすぎる。細かいアラは結構あるのだが、とにかくファン感謝デーのような映画で満腹感は味わえる。ここまでやったら後どうするのという雰囲気が漂っているな、と思ったらブロスナン降板のニュース。次回作は新ボンドでフレミングの処女作「カジノ・ロワイヤル」だから原点に戻るのでしょうね。

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